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住宅・リフォームの仕事に役立つ知識と情報

横十間川親水公園の「かかし」と「野鳥の島」

田んぼの案山子

横十間川親水公園の田んぼに、個性的な「かかし」

横十間川親水公園田んぼの学校看板今日の田んぼは、人寸大のかかしが田んぼの前面を飾っていてとても賑やかである。個性的な顔や形をしたかかしが微笑ましい。
今年も順調に稲の花が咲きすくすくと成長している。夜になるとカエルの合唱が聞こえ、街中とは思えないのどかな風情を感じる。
横十間川親水公園内に約250㎡の田んぼがある。通りすがりに稲の成長を見るのが楽しみである。この田んぼは、江東区みどりのボランティア活動支援事業としてボランティア団体により「江東区民の田んぼの学校」が運営され、30世帯の小学生のいる家族により稲作が行われている。

かかしは案山子、鹿驚、嗅かし?

「かかし」は漢字で「案山子」と書くのはよく知られているが、「鹿驚」と書いてかかしとも読む。「鹿驚」からはかかしとなかなか読めないが、意味は通じると納得できる。
また「かかし」は「かがし」とも言われ、「嗅がし」が語源になっているそうである。獣の肉を焼き串に刺し、布や毛髪を焼いて竹に下げたりして、鹿などが嫌う匂いがするものを田んぼなどに置くことで、農作物を獣や鳥に荒らされるのを防ぐということから「嗅がし」というとのことである。
「かかし」の語源を知ると、いにしえの作物を守る人々の知恵や努力も知ることができて、田んぼにおいてある人形もなかなか奥が深いものだと感じるのである。

いろいろな種類の野鳥が観察できる「野鳥の島」


野鳥の島カワウ

横十間川親水公園と仙台掘川親水公園は、十字に交わっている。川が交わる付近に野鳥の島があり、カワウ、アオサギ、コサギ、カルガモなどが住み着いている。たまではあるが、青い羽根をしたきれいなカワセミが来ていることもあり感動する。
野鳥の島は、人や犬、猫が入ることができない陸と離れた島のため、鳥が安心して繁殖できる場所で、毎年5月~6月の繁殖の時期には、樹に隙間がないほど多くの鳥が群れ、小鳥が激しく鳴いている。初めて見た人はとても驚く野鳥の聖地である。

親水公園の「親水」は東京でつくられた言葉 

親水公園の「親水」とは、東京都土木技術研究所の技術者の山本氏による造語である。「土木学会年次学術講演会(1969~1970年)で、これまで河川は「流水機能」が求められていたが、河川の新たな機能として「親水機能」を発表したことに始まる。
ちなみに「親水機能」とは、心理的満足、公園、レクリエーション、エコロジー、景観、気候調節の機能をいう。カルガモ仙台堀川親水公園_コピー
まさに横十間川親水公園と仙台掘川親水公園も「親水機能」を満たす憩いの場である。
 
かかし、親水公園。いつも何気なく通っている道にも、その時々で発見があり学びがある。まだまだコロナ禍、遠出をせずともいつもの場所で、心のストレッチを十分楽しもうと思う。

2022年08月27日 18:00

国際展示場駅舎はテーマは「飛翔感」

りんかい線国際展示場駅

国際展示場駅のデザインテーマは「飛翔感」

サクラ・ワークの事務所の最寄り駅であるりんかい線(東京臨海高速鉄道)の国際展示場駅は、関東の駅百選に1996年に第1回選定駅として認定されている。
 
国際展示場駅は1995年に竣工し、1996年3月に開業している。
駅舎は、ガラス繊維に四フッ化エチレン樹脂をコーティングした膜素材(テフロン膜)を使用した膜構造建築物である。
半透明な白いテフロン膜の屋根のデザインテーマは「飛翔感」であり、翼を高く伸ばしたような大胆な形状は地域のランドマークとして目立つ存在である。
事務所から国際展示場駅を見下ろすと、白い翼が太陽の光でまぶしいくらいに美しく見える。

駅舎は天井が高く、柔らかい自然光が心地よい

テフロン膜による膜屋根は、透光性が高く膜を通して取入れられる光を自然拡散光するため、非常に柔らかい光で影が少ない空間になる。おまけに自然光を取り入れるため、照明のコストを押させて省エネ効果が高いという特徴がある。また白色の膜は、日射反射を行い建物への熱伝導も抑えるため温熱環境は良好になる。
この開放感と共に感じるのは、空間に広がる柔らかい自然光の優しさである。昼間はほとんど自然光を利用している省エネ駅であることもこの駅の特徴である。
大空間の構造物をつくれる特色がある。膜構造でつくられた駅舎の天井高さは約17メートルあり、非常に開放感を感じる。

眼を惹く手塚治虫氏の作品の陶板レリーフが可愛く楽しい

 駅舎で眼を惹くのは奥の壁に手塚治虫氏の漫画で有名なキャラクターの大型レリーフである。
2019年3月に設置された約9mの大型陶板レリーフにジャングル大帝レオ、鉄腕アトム、ブラックジャック、リボンの騎士などの漫画のキャラクター36体がレオを先頭に大行進しているのがとても楽しく面白い。
レリーフの前で立ち止まって見ている親子連れが、陶板を触りながら話をしているのも楽し気である。

 国際展示場駅手塚治虫キャラクターレリーフ

いつも利用する駅であるが、よく見てみると再発見するものがあることにも気づく。
駅舎のテーマは飛翔感。「鳥が羽ばたくように大空に羽ばたくように活動できる」という縁起の良い駅舎であると思い、朝の改札を通り気持ちを引き締めた。今日も一日意欲的に過ごしたいものである。

2022年08月22日 08:00

今のままで地域家電店の将来性はあるのか?

街の家電店社員

マスカットも家電も、日本ブランドの競争力低下への憂い

シャインンマスカット4房をいただいた。糖度が高く甘くて一足先に秋の味覚を楽しんだ。シャインマスカット
シャインマスカットというと日本ブランドの高級くだものというイメージであるが、農林水産省によると2007年より中国に苗が流出し、特に2016年より海外に無断流失している。現在では年100億円以上の損失が生じているとの試算を示している。中国の他、韓国でも栽培されているが、中国では日本の30倍以上の広大な農地の5.3万㎡で大量に栽培されている。そのため価格は、日本の3分の1くらいであるらしい。
2021年4月に改正苗法が施行され、国内で開発されたブランド果実などの種や苗の海外流出を防止することになったが、もうすでにこの状況のため、高級シャインンマスカットも値崩れすることになるだろう。
かつでは世界一と言われ、日本の優秀なブランドであった家電製品やアニメと同じ道をたどるのではないかという想いが脳裏に浮かび、メイドインジャパンの優位性の低下やや競争力のもろさをまた知ることになった。

地域の家電販売店リフォームは将来性は? 

家電と言えば、コロナ禍で家電の売れ行きは2020年に巣ごもり需要やテレワークで需要が伸び、2021年は落ち込んだが2022年の今年は復調すると予測されている。
地域の家電店でもリフォームをする動きはコロナ前からあるが、リフォームを本格的に取り組む店と、家電の売り上げを補うくらいに取り組む店、家電一本でリフォームはしない店に分かれている。家電店社員男女
 
今まで多くの地域家電店のリフォーム研修も行い、やれるお店もあるが、食べていけるくらいになるのは難しい店も見てきた。
 家電だけでは将来が見えないとリフォームに取り組もうとする家電店も多いが、体制的に難しい店も多くある。
住宅側の考えでは、リフォームは設備を売る商品販売ではなく、提案、プラン、工事、アフターメンテナンスなどを伴う一連の改修工事である。
しかし、家電では売り上げに限界があると考え、安易にリフォームに取り組むのであるが、工事をする者がいない、工事業者が見つからない、プランができないという壁にぶつかる。
お客様に設備を売る勉強をすればどうにかなるという簡単な仕事ではないことにも気づくようだ。

 リフォームの体制ができていないことからの問題点

次のことは全ての家電店ではなく、リフォーム工事を責任もって行っている店舗もあることはお断りしておく。
多くの店は地域に根付いているため、設備取換的なお客様を探すことはできる。その後は、メーカーの販売店に商品の仕入れと共に、お客様への営業・提案、プラン、工事手配と工事監理を依頼し、街の工務店が工事をしている例も多い。
お客様へのリフォーム価格は当然高くなるが、地域に根付いている家電店のため、契約・受注は成立することも多くある。
家電店は本質が商品を販売する店であるので、そういうやり方であっても利益を多くではないが得ることができ、家族でまたは小規模店として食べていけるのであれば問題はない
のかもしれない。しかしそれはお店の立場からだけのことである。

丸投げ形態のリフォームはすべきではなく体制づくりは必要

リフォームにはいろいろな形態があるが、丸投げのリフォームはけして良いとは思わない。リフォーム家図面

そしてその形態が永遠に続き、将来的にお店が成り立って行くとも思えない。利益面でも、価格競争面でも、お得意様以外の新規のお客様が増えのるかは疑問である。
またお客様の立場になれば、それが得策の方法とは思えないことも気づいて欲しい。
 
リフォーム業界の問題は多々ある。設備替え、小規模取替リフォームは誰でも簡単にできる、こんな風にすれば儲かると口当たりの良い話を吹聴する風潮もある。
お客様のためにも、自分の店のためにも、リフォームができる体制がつくれ、責任を持ってリフォームを行える地域家電店が少しでも増えること、競争力がある店舗が増えることを望むばかりである。

2022年08月16日 10:00

あるリフォーム会社社員が辞めたいという問題

クローバー橋

クローバー橋は、恋の願い事が叶うという噂がある

た時にクローバー橋にたどり着いた。日が落ちかけクローバー橋経由で東陽町まで散歩しようとしたが、あいにく川沿いの散歩道の歩道に亀裂が入ったとかで通行止めであった。そのため迂回をして猛暑で日中は33℃を超えていたが、クローバー橋からスカイツリーを望む夕方になり風が出てきて涼しくなった。夕方、猿江恩賜公園までバスで行き、横十間川沿いにクローバー橋経由で東陽町まで散歩しようとしたが、あいにく川沿いの散歩道の歩道に亀裂が入ったとかで通行止めであった。そのため迂回をして日が落ちかけた時にクローバー橋にたどり着いた。

江東区のクローバー橋は、横十間川と小名木川が交差する所にクロスするようにかかっており、猿江・大島・北砂・扇橋の4つの地区を結ぶ自転車と歩行者のための橋である。ドラマのロケ地としても良く使われている橋で、最近もあるテレビドラマに登場していた。クロスする橋の真ん中にはクローバーの模様があり、「橋が交わる中心部で恋の願い事を唱えるとその恋は成就する」ともいわれている。
今日は海からの風があり、橋に立つと爽やかに感じるほど気持ちが良い。クローバー橋からスカイツリーが見え、足を止めてスマホで撮影する人も多く見られた。

会社を辞めたい理由はそれなの?リフォーム会社の社員の悩み

クローバー橋で涼んでいる時に、携帯が鳴った。先日初めて研修にお伺いしたリフォーム会社の課長の男性社員からである。来月の研修のための、今の仕事状況や課題の進捗状況の報告を一通り聞き終わり電話を切ろうとしたときである。ぼそっと言いだしたのは、会社を辞めようか迷っているとのことである。
 
辞めたい理由であるが、自分自身の仕事の行き詰まりや将来性のことではなかった。意外なことに、家族経営の会社の問題や女性社員の問題、会社の雰囲気が悪くモチベーションが上がらないことなどであった。

経営者の奥さんや女性社員が原因で辞めたいと言い出した

経営者の奥さんが常に機嫌が悪くなるそうだ。家庭のもめ事も持ち込み、夫である経営者とも社員の前で口喧嘩すること。機嫌が悪くなると急にガンガン、バタバタ音を立てて作業をし、何かに当たること。社員に対夫婦喧嘩しても、意味が分からずあたられること。事務所では私語禁止、笑うのも禁止と決められていて、社員は自由にものが言えない状態になっていて雰囲気が悪いこと。
その状態と関係するのか、女性社員同士も仲が悪く、もめ事が多いらしい。また女性社員に仕事を頼むと反発されることもあり、ちょっとしたことも頼めない。その状態に耐えられず、会社を辞める社員も多いなど、聞けばきりがない。
その情報は全て正しいのかどうかは、うのみにはできないとは思うが。。。まんざら嘘ではないように感じた。
確かに、先日初めて事務所に入る時に、なんだかわからないが雰囲気の悪さを感じた。受付台の所に出てきた女性社員は、挨拶しても笑顔がなく、声が小さく、元気がなく、何かを気にしてピリピリしているのである。
研修中も当てても発言がなく、微動だもせず全員黙って聞いている。

注意!会社の第一印象は一歩会社に入れば伝わるものがある 

はじめてお伺いした時、その会社の第一印象や雰囲気を感じることが多い。例えばこの会社の社員は問題があるのではないか、この会社は儲かっていないのではないかなど、なんとなく気づくのである。こちらが気づくのであるから、たぶん事務所に訪問されたお客様も同じように感じるのではないだろうか。とても注意が必要である。
 
先日、感じた雰囲気や研修中の社員の態度を社長にお伝えしたが、
「全く問題はない。うちの社員はシャイで人見知りするだけ。社員はみんな厳しいマナー研修を受けており、真面目なのでそう思われるだけである。みんな満足して働いており、事務所の雰囲気は良好である」
ということだった。たぶん、気づいていないのではなく、そのことに触れられたくないのであろうと思った。

家族経営の場合は、社長だけでなく奥様の存在や態度は重要 

家族経営の場合、社長のある方だけでなく、経営者としての奥様のありようも大きく会社の経営を左右する。リフォーム研修をするよりも、社員が辞めず継続して仕事をする会社の環境整備の方が先である。

社長自らが、会社や社員が大事であるならば、現実の問題に気づき、経営のパートナーである奥さんにも遠慮せず、思うことを言い相談して問題を解決することが重要である。
もしかすると、奥さんが怖くてなにも言えないのかもしれない。それなら社員が辞めるしかないという結論になるのだが、それでいいのであろうか。よく考えて欲しいものである。

2022年07月24日 19:00

改革ができないリフォーム会社の問題

舎人公園

組織なき状態で幹部の同意を得られない会社の研修はうまく進まない

非常に珍しいケースの話である。思うようにコンサルが進まないリフォーム会社がある。社員の状態が、長年の社長の悩みの種になっているが、状況が改善されないままの状態である。
社長側の考えとしては中堅までの若い社員のみにコンサルと研修をして、今までの古い体質や人を育てない一人親方営業組織から脱却させて会社の仕組みをつくりたいのである。
コンサルの依頼の理由は、先代のカリスマ社長時代からいる社員が、うまく制御できない状態であること、今の組織なき状態だと会社の未来はないということであった。しかし状態が改善されず、コロナ感染症が全国的に増加したことともあり、研修の一時中断を願い出た。
 
今から思うと、一番最初に弊社の方から幹部の方の同意を得るために、話し合いの機会か全員参加の研修をしたいと提案した。しかしそれの要望は、会社の内部事情があるとのことで、それはどうしても実現しなかった。その最初の間違いで、その会社の幹部とのすれ違いができてしまい崩壊する結果となった。

今、忙しいから研修をすると営業数字が出ない?

コンサルや研修で、いくら同じことを繰り返しても全く成長を見ることができない。研修ではやる気があり活き活きと参加しているが、実践に全く活かしていない。その大きな理由は、社長側の意見と幹部社員の意見の相違であった。
幹部社員は、若手・中堅社員が研修や課題を行う時間をとられると、各営業店の成績が落ちる、忙しいのに勝手なことをしてもらうと困るという理由で、コンサルや研修は意味がないと常に訴えた。また研修に時間をとられると、若手がお客様の地域のチラシ配布や訪問ができず、数字が作れないと社長に常に訴えたのである。悩む経営者
そのため研修を受けた社員は、各営業所に戻るとすぐに元に戻ってしまい、実践課題も復習も行ってこない状態になった。研修参加者は、幹部たちのことで悩みだし、習ったことを実践に活かせない状態だという。さらには、社長も弊社側も悪者になり、幹部たちは弊社の者に挨拶すらしない状態になっていた。
そこから会社全体のいろいろな問題が噴出し、社長の頭痛の種が増えることになったのである。

今だけに追いかけられると次が見えない 経営者のリーダーシップは必須

実際にその会社の数字は、コロナのせいだけでなく会社の体制の問題もあり、悪化している。会社組織で活動しているのではなく、個人経営者が会社にいて独自で訪問営業している状態になっていた。そこで会社としての顧客が減少し、先が見えなくなっている。しかし、会社としては日々の数字が必要なため、どういう方法でもいいので営業をしてもらわないと困るという弱みもあり、今の状態をなんとなく惰性で続けている状態になっていた。
社員が今の状況だけを追いかけ、それに甘んじていると、次の将来が見えなくなる。故にそこにリーダーシップの問題、将来のビジョンの問題意識も垣間見える。経営者のリーダーシップは、会社改革には絶対必要条件である。
 舎人公園蓮
次の世代に経営を繋げていくためには、犠牲も踏まえて多くの新しい種を撒き育てることが必要である。そのためには古い体質を打ち切る決意やそのための根回しも大事になる。
そして次の世代を育てるためには改革意識を持った社員になる種を沢山撒いて、花を咲かせる強い種を定着させる必要がある。誰でもがわかっていることであるが、経営者だからかえって見えなくなりできなくなることもあるのかもしれない。
経営者は、社員のことをはじめ様々なことで悩みは尽きない。少し時間をおいて、また将来を見据えた話し合いをしようと思った。

2022年07月20日 18:00

リフォーム営業マンの思い込み

リフォーム会社若手社員

顧客に言われたことだけしかできない営業マンの悩み

現在も研修を続けているあるリフォーム会社の3年前のA君のことを想い出した。
若手リフォーム営業マンのA君は、会社への問合せやお得意様からの紹介のお客様から要望があったリフォーム案件のみは制約できるが、そこからの提案による発展がなく、全く成績が伸びない。つまりお客様に言われたことだけを行う営業で、単品リフォーム営業パターンから脱却できないのである。本人は自分の提案力不足、営業トーク能力の不足であると悩み、営業的なセンスがないと落ち込んでいた。
しかしA君は、研修では、他のメンバーよりも提案やトークがよくできている。トークが下手でもないし、営業センスがないとは思えないのである。そう伝えると、本人は実践ではトークがうまく出来ないと言い、また落ち込むのである。

 営業提案力を妨げる「思い込み」

しかしよく話を聞いてみると、A君の「思い込み」が提案力を妨げていることがわかった。思い込みで悩むリフォーム営業マン
例えば、
この客様は、それ以上のことは望んでいないのではないか。
お客様に予算以上の提案をしてはいけないのではないのか。
余分な提案、高額商品の提案をすると迷惑になり嫌がられるのではないか。
提案してお客様が沈黙していたり、それは必要ないと言われると、自分が否定されているのではないかと思い、積極的な提案ができなくなる。
このようなことで、お客様からの要望だけで、本来しなければならないお客様のことを考えた提案営業をせず、中途半端で終わる状態になっていた。

売ろうとするのでなく、顧客本位のヒアリングを! 

結局は、自分が嫌われたくないという気持ちや、お客様がそれ以上のことを望まれていないなどの思い込みがあり、ヒアリング、提案、クロージングをする気持ちにストップをかけているのである。
これは営業マンによくある思い込みで、提案するのに勇気がいり、躊躇する状態になる。
「営業しよう」「売ろう」とする気持ちが大きく、お客様本位の気持ちを忘れて、丁寧で掘り下げたヒアリングができず、そこからの問題解決と提案ができずに終わる。
営業テクニックの不足も当然あるが、それよりも本質的に顧客の困りごと、問題をヒアリングすることろに至るまでの所で、勝手な思い込みで自分の心にストップをかけていたのである。

営業とは、お客様の満足を叶えること、ヒアリングを十分にして問題を引き出すこと。問題を解決する方法を提案することである。
その本質を忘れるくらい、営業を展開できないくらい思い込みが強かったのである。

現在A君は営業部の係長となり、営業成績も順調で顧客本位の営業ができており、後輩を育てている。
研修においても非常に優秀で、常に前向きであり頼もしい。
今も、いろいろな経験や挫折を繰り返しながらではあるが、ぎっしりと実が詰まった旨味のある営業マンに成長しようとしている。

お問い合わせはこちら

2022年07月14日 19:00

トゲのある胡瓜とリフォーム営業マンの話

夢の島菜園きゅうり

新鮮なきゅうりにはトゲがある

夢の島区民農園で採れたきゅうりを頂いた。採れたてのきゅうりは、みずみずしく美味しい。
採れたてのきゅうりはトゲが鋭く手で触ると痛いくらいで、それが新鮮なきゅうりの証拠とされている。きゅうりは成熟するとトゲは丸くなる。きゅうりのトゲ
きゅうりのトゲは、輸送などで鮮度が落ちたり熟したりするとイボとなる。きゅうりのイボは、私たちが良く食べる白イボ系と、漬物に良くされている黒イボ系のものがある。
白イボ系のイボには細菌が潜んだり繁殖すると言われているので、朝採れの新鮮なきゅうりを丁寧に水洗いした。イボをとり生で食する贅沢は、夏ならの醍醐味である。

優秀なリフォーム営業マンが社内評判がトゲって?

40半ば過ぎのリフォーム営業マンの独身のBさんは、頭が良く成績優秀である。背も高く見た目も良くお客様に好かれていて、よい顧客を持っており常に先の受注の見込みも立っていて理想的な営業マンである。
しかし、社内ではトゲがある、癖が強い、口が悪いと敬遠されている。確かにBさんを社内で見ていると、その傾向があり、なぜお客様に好かれるのか、成績が良いのか理解しづらい面がある。研修時も脚を組み、よそ見をし、話を聞いている様子はないし、当ててもまともな答えは全く返ってこない。他の講師は、Bさんに馬鹿にされているとこぼしている状態である。確かにやりにくい受講生である。

非常に優秀だが部下を育てることができない 

ある時気づいたのであるが、Bさんは、陰で非常な努力をしており、建築や設備の勉強を独学でし、現場でも食いつくようにわからない所を聞いて勉強しているのである。リフォーム営業_コピー_コピー

ただ、社内に戻るとトゲが出てしまい、「どうしてみんなは自分と同じようにできないのか」「努力しないのか」という態度が出てしまう。新人を教えることもせず、一人で行動するタイプなのである。
 
お客様に対しては、気遣いができ徹底的に問題解決型の提案をしている。非常にお客様想いの優れた営業マンなのである。

いわゆるすごく出来る人。しかし人を育てることができず、部下はもてず、一匹オオカミ型営業マンで、いまだに平社員なのである。

重要なのは、将来性のあるリフォーム営業をどう育てるか

優秀な営業マンの孤独

その会社で将来の幹部候補の研修をすることになり、参加者の人選が行われた。Bさんは当然入っていなかった。
Bさんの顔を見た時に、選ばれていないのが寂しいという表情が見とれ、その顔にはトゲはなかった。
その会社の社長曰く、「Bは変われないのだから仕方がないのだ、営業をとってくれさえすればいい、営業をとっただけの手当は十分出して
る。ただそのまま働いてくれればよい。」と。。。
Bさんは、リフォーム営業として優秀だが、会社の中ではやりがいはあるのであろうかと思った。
営業マンとして特出したトゲがあっても良いのだが、そのために社内では誰からも声がかからず、孤独な戦いをしているBさんの寂しさを見たように感じた

 

リフォーム会社においても、入社した時からの育て方、教育の仕方が重要であると感じる。
Bさんは、長年その会社にいてなぜそうなってしまったのか。
リフォーム営業研修
トゲはいつしか成熟し丸くなることもあるが、なぜトゲが鋭いまま成長してしまったのか。
もしかしてトゲがあるからまだまだ新鮮でやり直しがきくのではないか。。。とか、思い巡った。

会社はその社長の考え方、教育の仕方で将来性が決まってしまうことが大きい。社員の成長や生きがいや将来性も考えて、社員が入社した時から、会社の成長戦略も考えて最初からじっくり育てることが重要である。
トゲをとったきゅうりを食べながら、その会社の社長やBさんとも改めて社員教育について話しあってみようと思った。

2022年06月30日 17:30

高齢化率過去最高の29.1%に! 高齢者が安全・安心に暮らせる住まい提案をしよう

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敬老の日の趣旨は?

200年までは9月15日が敬老の日だったことを覚えています。2003年から9月の第3月曜日が敬老の日となり、今年は本日、9月20日が敬老の日です。敬老の日は、祝日法(国民の祝日に関する法律)で「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨として定められた祝日です。 

高齢者人口は過去最多で高齢化率29.1%に

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総務省統計局は敬老の日にちなみ「統計トピックス No.129 統計からみた我が国の高齢者」で、高齢者(65歳以上)の人口と就業について発表しました。
高齢者の人口は、20201年9月15日現在で、過去最多の3640万人となりました。総人口は2021年8月1日現在で1億2530万人です。高齢化率は過去最高の29.1%と発表され、高齢者人口の割合は世界第一位となり、日本は超高齢化社会に突入しました。
予想では、高齢化率は2040年に35.3%になるということです。

高齢者の家庭内事故と火災が増えている

内閣府の「令和3年版高齢社会白書」(2021年6月11日公表)によると、65歳以上の人の事故発生場所は、住居で起こるケース(家庭内事故)が70%以上になっています。事故発生場所は、居室が45%、階段18.7%、台所・食堂17%、玄関5.2%、洗面所2.9%、風呂場2.5%で、意外なのは普段長い時間を過ごす居室での事故が一番多いことです。
住宅火災での高齢者の死者数(放火自殺者等を除く)が増えており、全死者数に占める割合は69.9%となっています。 

高齢者の住居には安心・安全のバリアフリーリフォームが必要

2021年住生活月間

高齢者の住まいは、新築から20年~30年以上たっているケースも多いため、バリアフリーでない家も多々存在します。
高齢になり運動能力や体力の衰えで、敷居等のちょっとした段差も転倒の原因になります。収納が充分でなく物が床にあると、つまずき、転倒することがあります。開き戸を開ける時にも転倒する危険性があり、ドア近くに手すりがないと危険性が増します。階段や玄関でも踏み外しや滑り、つまずき、それが原因で骨折や死亡事故につながることもあります。
事故は起こってからでは、取り返しがつきませんので、お客様のお家をよく観察してバリアフリーリフォーム提案をすることが重要です。
段差解消、収納を増やす提案、手すり設置、滑らない床に、引き戸のドアに、段差がわかりやすいように照明を明るく、温度差のない部屋に、窓や影などの断熱改修、洗面所・風呂の断熱性向上など、お客様のお住いの危険性に合わせたいろいろなリフォームの提案が可能です。

火災の危険がない家にする提案を!

また、高齢者の火災事故が増加しているため、冬場の暖房器具が火災の心配がないかを調べ、エアコンなどの火を使わない機器を勧めたり、台所の火災を防ぐためIHを提案することも必要です。
給湯器も点検し、安全か否か、買い替える必要があるかを確かめ、危険性がある場合の気づき方をアドバイスすることも大切です。
電気設備、配線も古くなって漏電などで火災が発生する心配がありますので、点検する必要があります。

敬老の日に、住宅点検で安心をプレゼント 

敬老の日に合わせて、お得意様に住宅や設備の無料点検をしてみるのも良いのではないでしょうか。今からは高齢者が増加していきます。地域の高齢者の方が、元気で快適に安全に暮らしていただくための、住宅・リフォームの敬老の日特別パックや企画を考えてみるのも良いと思います。

2021年09月20日 10:00

コロナ禍、リフォーム経営の潮目を変える

サンエコライフ須屋店のショールームオープン祝い_コピー_コピー

サクラ・ワークがコンサル・研修でかかわっている熊本県のS社のショールームが本日オープンしました。コロナ禍で蔓延防止重点措置も実施されたためオープンを何度も延期していましたが、思い切った判断で念願のショールームオープンの運びとなりました。

期待!住宅市場規模は増加 予想は2021年は6.7兆円、2022年は6.9兆円 

株式会社矢野経済研究所は2021年4月~7月に住宅リフォーム関連事業者等に調査し、「住宅リフォーム市場に関する調査を実施(2021年)」(2021年7月26日株式会社矢野経済研究所のプレスリリース)を公表しています。
住宅市場規模は、2021年は6.7兆円(前年比3.3%増)、2022年は6.9兆円(同2.1%増)と、増加していくと予想しています。その理由は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大対策により、外出自粛やテレワークの普及によって在宅時間が増加して住宅への関心が高まりにより、リフォーム需要が底上げし増加するという予想です。コロナ禍で芽生えた住空間への関心を、このままリフォーム需要として顕在化出来れば、2021年以降も市場は手堅く推移すると予測しています。
(出典元:株式会社矢野経済研究所 プレスリリース「住宅リフォーム市場に関する調査を実施(2021年)」)

住宅リフォーム業界は、コロナ禍で業績は更に二極化 


リフォーム研修リフォーム提案

住宅リフォーム市場はコロナ禍でも影響を受けにくいと言われていますが、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言や蔓延防止重点措置が続いている状態で、住宅・リフォーム業界は二極化をしています。
確かにコロナ禍での「新しい生活様式」によって、消費者のリフォームの意識が変化し、リフォーム需要が増えたという現状があり、業績が伸びているリフォーム会社もあります。しかし、一方では、上下する感染状況者数の変化によってお客様の心理が変化し、リフォーム工事の延期、中止、感染の不安によって営業や工事で人が家の中に入ることを好まないことで、受注減になっている会社も多々あります。関東で感染数が増加した時は、その傾向が顕著でした。
もちろん元気で集客がコンスタントな住宅リフォーム会社もあります。しかしコロナ禍では、短期間で工事が終わる水回り設備の改修や取替工事も多く、価格競争になりやすいケースが多く、普段から競合・価格競争が激しいリフォーム業界においては、業績の更なる二極化が顕著になっています。
集客の面でも、常にイベントに頼っていた店舗は受注が難しく、普段からコンスタントに受注する仕組みができておらず、競争力がない住宅リフォーム会社は業績が悪化しています。

 新しい事業にチャレンジ!コロナ禍で注目されるIoTリフォーム

今回ショールームをオープンしたS社もコロナ禍で業績が下がり、将来的な展望が見えなくなっていました。S社はもともと、電気工事、太陽光設置工事、家電販売を行っており、リフォームは不得意でした。IoT住宅_コピー
企業経営を持続するために、コロナ禍であるからこそ電気工事や太陽光の知識と技術を生かした新しい事業転換を試みたのです。IoT家電を活用したリフォームの新しいビジネスモデルによる事業を再構築することを決め、経済産業省の「事業再構築補助金 緊急事態宣言特別枠」に応募・採択され、家電とリフォームを融合したIoTショールームをオープンしたのです。コロナ禍での、IT化、デジタル化が住宅にも進展し、IoTのリフォームによる需要が見込まれることが予想されます。

アフターコロナで生き残るためにリフォーム経営の潮目を変える! 

アフターコロナを見据え、withコロナ時代で生き残るのために、自社の得意分野を活かした事業転換と国の補助金活用を活用することも今の時代に合った方法です。
コロナ禍であるから、自社の問題点が見えてくることもあります。今だからこそ新しい事業や仕組みづくりを考えたいものです。

最後に、IoT住宅・リフォームも今後は競争が激化するでしょうから、取替工事ではない本格的な建築・リフォームの知識・技術、IoTから発展するリフォーム提案の勉強が、自社の生残りのために必須になることでしょう。

2021年09月17日 20:00

新型コロナウイルス関連倒産の第2位は建設業 

住宅・リフォームコンサルサクラ・ワークコロナ対応

新型コロナウイルス感染症により建設業の倒産が急増

新型コロナウイルス感染症による関連倒産は2021年9月10日に全国で2027件となりました。
(参照:帝国データバンク2021年9月10日発表資料
はじめて新型コロナウイルス感染症による倒産が確認されたのは、2020年2月26日でした。2021年2月5日に新型コロナウイルス関連の倒産は1000件となり、2021年9月3日には2000件を突破しました。緊急事態宣言の影響もあり、年度末の3月(2021年3月)に倒産が急増し、倒産ペースは昨年より今年になってからの方が速度を増している状態です。

 建設・工事業は新型コロナウイルス関連倒産の第2位

2021年9月10日の帝国データバンクの発表では、新型コロナウイルス関連倒産の1位は、飲食店(341件)で、その次に続くのが建設・工事業(205件)です。今年になってから、建設・工事業の倒産が急激に増えている状態です。
東京商工リサーチの情報では、建設・工事業のコロナ関連倒産は2020年の2月、3月は発生がなく、4月に初めて5件でしたが、昨年12月頃から増えだし、2021年になってから急増しています。
建設・工事業の倒産は、小・零細規模の企業が圧倒的に多くを占めています。例えば、内装業・電気工事業を始め、住宅会社やリフォーム会社にもコロナ関連倒産が及んでいます。
このような建設業の倒産は、多くの関連業種や協力会社の倒産を引き起こす可能性が多く、我々住宅・リフォーム業界はもちろん、日本経済にも影響を及ぼすことになります。 

「新型コロナウイルス」と「ウッドショック」の影響でも倒産増加

新型コロナウイルス関連倒産の原因は、工事案件の延期や工事中止の他、需要が減少して新規受注ができなかったことがあげられます。
工期が長く、回収が遅く、生産性の向上が難しい上に競争激化の状況下で経営が難しい状態に常にある小規模建築事業者が、新型コロナウイルスの社会的影響を受けて主に倒産するケースが増えています。
おまけに、2021年3月頃からウッドショックが起りました。それにより、資材の高騰や調達難で工事の中断や延期を余儀なくされたことも倒産を引き起こす原因になっている企業もあります。 

コロナ禍であるから自社の体質改善が重要


リフォーム仕組みづくり

建設業者の中でも、中小規模の住宅・リフォーム関連業者には、まだまだ厳しい状況が続いています。新型コロナの感染状況により、イベントができない、新規の受注が取れない、展示場に人が来ない、家の中に入り込むリフォームは敬遠されるなどの事態が続いています。
新型コロナウイルス感染症の拡大やウッドショックは、未曾有の事態で予想ができないことでした。だから経営が悪くなっても不可抗力でどうしようもないことかもしれません。しかし、またいつ未曾有の事態や突発的な状況に遭遇するかもしれませんので、後ろ向きになり諦めていても始まりません。

考えようによっては、コロナ禍で、自社や社員や協力業者のあり方など多くのことに気づけたのではないでしょうか。
資金繰り・経営体力の見直し、キャッシュフロー経営への意識改革、業務の効率化、競合との差別化、既存顧客からのリピート受注、先の数字が見える受注の仕組み、インターネットの利用による受注の仕組み、DX化など、数限りなく問題が見え、改善の余地があることも気づけた企業も多いと思います。
今の時期にコロナ禍の現状を踏まえ、それを機会として、自社の体質改善や強化のための見直しと仕組みづくりを、再度考えてみることも大事だと考えます。それが今後の企業のリスク回避になり、次のステップになるのではないでしょうか。

2021年09月15日 18:00

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