国際展示場駅舎はテーマは「飛翔感」
国際展示場駅のデザインテーマは「飛翔感」
サクラ・ワークの事務所の最寄り駅であるりんかい線(東京臨海高速鉄道)の国際展示場駅は、関東の駅百選に1996年に第1回選定駅として認定されている。
国際展示場駅は1995年に竣工し、1996年3月に開業している。
駅舎は、ガラス繊維に四フッ化エチレン樹脂をコーティングした膜素材(テフロン膜)を使用した膜構造建築物である。
半透明な白いテフロン膜の屋根のデザインテーマは「飛翔感」であり、翼を高く伸ばしたような大胆な形状は地域のランドマークとして目立つ存在である。
事務所から国際展示場駅を見下ろすと、白い翼が太陽の光でまぶしいくらいに美しく見える。
駅舎は天井が高く、柔らかい自然光が心地よい
テフロン膜による膜屋根は、透光性が高く膜を通して取入れられる光を自然拡散光するため、非常に柔らかい光で影が少ない空間になる。おまけに自然光を取り入れるため、照明のコストを押させて省エネ効果が高いという特徴がある。また白色の膜は、日射反射を行い建物への熱伝導も抑えるため温熱環境は良好になる。
この開放感と共に感じるのは、空間に広がる柔らかい自然光の優しさである。昼間はほとんど自然光を利用している省エネ駅であることもこの駅の特徴である。
大空間の構造物をつくれる特色がある。膜構造でつくられた駅舎の天井高さは約17メートルあり、非常に開放感を感じる。
眼を惹く手塚治虫氏の作品の陶板レリーフが可愛く楽しい
駅舎で眼を惹くのは奥の壁に手塚治虫氏の漫画で有名なキャラクターの大型レリーフである。
2019年3月に設置された約9mの大型陶板レリーフにジャングル大帝レオ、鉄腕アトム、ブラックジャック、リボンの騎士などの漫画のキャラクター36体がレオを先頭に大行進しているのがとても楽しく面白い。
レリーフの前で立ち止まって見ている親子連れが、陶板を触りながら話をしているのも楽し気である。
いつも利用する駅であるが、よく見てみると再発見するものがあることにも気づく。
駅舎のテーマは飛翔感。「鳥が羽ばたくように大空に羽ばたくように活動できる」という縁起の良い駅舎であると思い、朝の改札を通り気持ちを引き締めた。今日も一日意欲的に過ごしたいものである。