お客様からの問い合わせが増えている長期優良住宅化リフォームの注意点
新型コロナウィルスの緊急事態宣言期限の終了後、リフォーム、リノベーション業界が動き出したようです。
最近、サクラ・ワークとエスサポ共に、お問合せの対象者や傾向が、今までと異なってきています。
弊社は、住宅・リフォーム業界の方の向けの支援を長年続けてきていますが、特に新型コロナウィルスで世の中が自粛ムードになってからは、一般ユーザー様からのお問合せが増えています。
この時期でも中古住宅を購入したり、大型のリフォームをする方がいらっしゃることがわかります。
お問合せの内容ですが、
・中古住宅を購入してリノベーションをしたいので補助金申請をしたい
・長期優良住宅化リフォームの補助金で三世代のため150万円を獲得したい
・窓全部と水廻り設備のリフォームをするので100万円がもらえる補助金申請をして欲しい
・全面改装をするが、該当する補助金を教えて欲しい
・自分で申請できるリノベーションの補助金があればフォローして欲しい等の具体的なお問い合わせで、大型のリフォーム・リノベーションの方がほとんどです。
お話しを良く聞いてみると、90%の方が長期優良住宅化リフォーム推進事業の申請に該当するリフォーム内容です。お問合せされたユーザー様は、施工業者が決まっており、請負契約書をすでに取り交わしている状態です。
【事実は、施工業者さんに聞いても、わからないため問い合わせをした】
なぜ、弊社にお問合せをいただいたかの理由をお聞きしましたら、ほとんど傾向が同じ内容です。・工務店さん、リフォーム会社さんが補助金の内容を知らないから
・長期優良住宅化リフォーム推進事業の内容がわからずできないと言われた
・長期優良住宅化リフォームができる業者を探して勝手に申請をして欲しいと言われた
・補助金申請に時間とお金がかかり、その分少し値引きするので辞めた方が良いと言われた
・インスペクションだけするから、補助金申請は自分でもお金を出してやって欲しい
・補助金申請代行業者を探してきたら、こちらでやっても良い
長期優良住宅化リフォーム推進事業を、お施主様が自分で調べてこんなにお得な補助金があると気づきだしているということがわかります。
しかし残念ながら「長期優良住宅化リフォーム」の補助金内容がまだ浸透していないのか、知っていても対応ができない工務店さん、リフォーム会社さんが多くいらっしゃることも事実だと感じております。
弊社で直接対応することができれば、お客様はとても喜んでいただけるのにといつも歯がゆい思いをします。
【長期優良住宅化リフォームの申請ができないケース】
■長期優良住宅化リフォーム推進事業の申請が可能な方は
・施工業者(工事を行うリフォーム会社・住宅会社・工務店等)
・買取販売業者
で、施工業者が決まったお客様に弊社は直接補助金申請をすることはできません。
弊社が支援を行う場合は、施工業者様から依頼されて一級建築士事務所としてインスペクション、リフォーム箇所の適合確認を行い申請を支援する場合です。
代行業者が申請はできない、してはいけない規定になっています。
■長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金申請(交付申請)ができないケース
・お施主様が直接補助金申請を行うこと
・請負契約をすでにしていて、事業者登録をしていない場合
事業者登録は、長期優良住宅化リフォーム推進事業のホームページから、自分の会社の情報を登録する必要があります。
・請負契約書を交わす前にインスペクションをしていない場合
要件に合うインスペクションとは、既存住宅状況調査技術者の資格を持っている者が、住宅診断を行う必要があります。
・リフォーム工事の内容とリフォーム後の性能に規定がある
定められた一定の基準に合わせたリフォームプラン、施工をしないと補助金が降りない
・住宅規模(床面積)が基準以下の場合
・リフォーム履歴や維持保全計画を作成し、アフターメンテができない場合
等、補助金を申請する前に事前に行うことがあります。
■補助金をいただくためにはリフォーム申請箇所の写真撮影が必要
一番多いミスは、申請箇所の改修前、改修後(中には工事中)の工事看板を入れた写真が撮影されておらず、最後に補助金を減額されてしまう事態です。
申請内容を理解していない場合や工事に気を取られていてうっかり撮影していなかったというケースがあります。せっかくいただける補助金なのに、お客様に言い訳がつかない状況になることもあります。お施主様や申請のサポーターに依頼して写真撮影をするわけにはいきません。
【お施主様のご要望にお応えするために勉強は必要不可欠】
長期優良住宅化リフォームは、特にリノベーションをしたいお客様は、お得な情報として自分で調べて知識を持たれるようになってきたようです。この補助金申請は、他者に投げっぱなしで行うのは難しく、自分たちの知識がないと上手くできないと感じています。
長期優良住宅化リフォームだけでなく、補助金関係は、対応できない、わからない、お客様が勝手にして欲しい、業者を連れてきたらしましょうという時代ではなくなっています。
今月も地域ビルダーの住宅会社様の要望で、新型コロナウィルスの感染予防対策を充分に行い、長期優良住宅化リフォーム推進事業のコンサルを行いました。
遠方からは、リモート研修のご要望も最近は増えております。
他にも地域の補助金も出ていますので、お施主様の満足と受注力アップのために、時間があるときに情報を調べてみてはいかがでしょうか。
2021年04月26日 14:00